【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「だったら、おまえもあの呪いを受けてみればいい。とにかく、痛かった」
「痛いって、アレですか? 魔法師のリネットさん。団長のあそこの部分を見て驚いていましたし」
 そこでヒースはまたぷっと噴き出す。
「痛かったのは、確かにアレだ。自分の意志とは関係なく、勝手に育った感じだな。だが、彼女のおかげでなんとか助かった」
「本当ですよ。私だってヤられるかもしれないと、危機を感じたくらいですから」
 今だからこうやって笑い話にできるが、あのときはとにかく辛かった。抑えきれない衝動と、堪えられないような痛み。いっそのこと意識を失いたいと思ったくらいだ。
「それにしてもリネットさん。あれだけの情報と症状から呪いの種類を見破るとは、さすがですね。初めて見たときは、ほわほわっとしていて、その辺を歩いていそうな女学生に見えたのですが」
 ラウルもそう思った。呪いによって苦しみ悶えていたときに、突如として現れた小柄な女性。呪いを解く方法がないと聞いたときは、この世の終わりと表現したくなるくらいの絶望感に襲われたが、症状を緩和する方法があると耳にしたときは、早くその方法を試してほしいと願った。
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