【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
 それが「おはようのキス」と言われてしまえば、信じられない気持ちでいっぱいである。つまり、キスさえすればこの苦しみから解放される。しかし、毎日、同じ相手というのが難点だった。
 残念ながら、ラウルは結婚も婚約もしていないし、恋人もいない。更に言うならば、過去に恋人がいたためしもない。となれば、キスの相手がいない。
 リネットはプロも提案してきたが、そうなった場合の費用は騎士団持ちになるかラウル持ちになるか悩ましいところだが、報告をぼかす案件となれば、間違いなくラウル持ちになるだろう。
 ヒースが「キスの相手は異性でなければならないのか」と確認した挙げ句、ヒース自身も対象かと口にしたときにはさすがに焦った。
 毎朝、ヒースの顔を見るのは勘弁願いたいし、ラウルも性愛の対象は女性である。ヒースとキスをしなければ今すぐ死ぬと言われれば考えるが、そうでなければ別の相手を望みたい。
 といってもその場に女性がブリタとリネットしかおらず、既婚女性と独身女性がいたら、後腐れなく独身女性を選ぶのが自然だろう。
 四人の中で誰を選ぶかと突きつけられ、少しだけ悩んでリネットを指名した。彼女も薄々そうなるだろうことは予想していたようで
< 87 / 339 >

この作品をシェア

pagetop