【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「俺と君は恋人同士。その設定を利用しようと思う」
「利用ですか?」
「そうだ。どちらにしろ、俺たちは毎朝、キスをしなければならない。考えてもみろ。恋人同士でもないのに、毎朝キスをする関係って……どんな関係だ?」
「ですから患者と治療者です」
リネットはしれっと答えるが、ラウルの表情は曇ったまま。
「事実はそうかもしれないが、それを周囲に知られてはならない……。それは、俺が呪いにかけられていることを公表するようなものだからな……」
低い声でラウルが唸るように口にする。
確かにラウルにかけられた呪いは公にはできない。この呪いは、悪用しようと思えば悪用できる。特に、女性を商売道具のように使いたいと思っている者たちにとっては、罪悪感も持たずにこの呪いを利用するだろう。
だからこの呪いの存在そのものを知られたくない。
「そうですね。私もこの件を公にするつもりもありませんし、師長やエドガー先輩も絶対に人には話さないようにと言っていました。だから知っているのは、同じ研究室の人だけです」
「利用ですか?」
「そうだ。どちらにしろ、俺たちは毎朝、キスをしなければならない。考えてもみろ。恋人同士でもないのに、毎朝キスをする関係って……どんな関係だ?」
「ですから患者と治療者です」
リネットはしれっと答えるが、ラウルの表情は曇ったまま。
「事実はそうかもしれないが、それを周囲に知られてはならない……。それは、俺が呪いにかけられていることを公表するようなものだからな……」
低い声でラウルが唸るように口にする。
確かにラウルにかけられた呪いは公にはできない。この呪いは、悪用しようと思えば悪用できる。特に、女性を商売道具のように使いたいと思っている者たちにとっては、罪悪感も持たずにこの呪いを利用するだろう。
だからこの呪いの存在そのものを知られたくない。
「そうですね。私もこの件を公にするつもりもありませんし、師長やエドガー先輩も絶対に人には話さないようにと言っていました。だから知っているのは、同じ研究室の人だけです」