【完結】毎日「おはようのキス」をしないと発情する呪いにかけられた騎士団長を助けたい私
「となれば、俺と君が一緒にいる理由が別に必要となる」
「友達でよくないですか?」
「友達同士はキスをするのか?」
 そう問われれば、友達同士はキスをしない。少なくともリネットの中では。
「……しませんね」
 リネットは首を振った。
「だろう? だが、恋人同士ならどうだ? キスをする関係とはどんな関係だ?」
 なぜかラウルの顔が生き生きと輝いている。そんなにキスをする理由が欲しいのだろうか。
「そうですね。夫婦……もしくは、いずれ結婚して夫婦になる関係」
「となれば、恋人同士だな? もしくは婚約関係でもいいぞ?」
 うぅ……とリネットも唸るしかない。今のラウルを説得できるような言葉が思い浮かばないのだ。
「わかりました。とりあえずは、恋人関係ということで……それよりも、団長さんは、それでいいんですか?」
「ん?」
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