幼なじみの、隠しごと。
無邪気に話しかけてくるリノちゃんに、私はただうなずくことしかできなかった。

叶……いつもと、全然違う……

胸がドキドキして、止まらない。

さっきの叶の微笑みが、いつまで経っても頭から離れなかった。

そんな私の耳に、リノちゃんの独り言が届く。


「ん〜……どうしよっかなぁ。リノ、あの子が好きになっちゃったかもっ!」

「え、ええっ……!?」

「ふふ〜んっ! 撮影終わったら、話しかけちゃお!」


リノちゃんは、楽しみそうに言う。

頬を少し赤く染めて、うっとりとしている。

す、好きって……う、嘘でしょ……?

そんな簡単に……好きって、わかるものなの……?

私は少し混乱する。

た、確かにかっこいいけど……それだけで……?

悩んでいると、「お疲れ様でしたー!」とスタッフさんの声が聞こえた。


「終わったみたいっ! リノ、話しかけに行ってくるねっ! またね、唯月ちゃん!」

「え、う、うん。またね、リノちゃん……」
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