幼なじみの、隠しごと。

第二話 ずっと好きだった

「唯月ちゃん、こんにちは」

「あっ、こんにちは!」


スタッフさんに笑顔で挨拶を返す。

スタッフさんは「今日も元気だね」と、眩しいものを見るような顔をした。


「さっそく、今日の撮影について話してもいいかな?」

「はい、お願いします! 叶、ここで待っててね」

「うん、行ってらっしゃい」


叶に見送られながら、スタッフさんと移動する。

スタッフさんは、叶の方を見ながら聞いてきた。


「かっこいい子だね。いつも一緒だけど、彼氏なのかな?」

「違いますよ〜。ただの幼なじみです」


私は笑いながら、答える。

そんな勘違いをしていたなんて……びっくりだ。

少し驚いていると、スタッフさんが何かに気がついたように私の後ろを見た。

私も振り向くと、そこには銀髪に染められた髪に、紫色の瞳の大人っぽい男性がいた。


「こんにちは、よくきてくれたね」

「こんにちは、こちらこそ呼んでくれてありがとうございます」
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