幼なじみの、隠しごと。
そんな言葉に、私はまた一段と顔を赤くしてしまう。

そ、そんな直球で言わなくてもいいでしょっ。

よけい意識、しちゃうよ……

そんな私の心を知ってか知らずか、スタッフさんはさっそく私と叶を更衣室に案内しだした。


「それじゃあ、着替え終わったら教えてね」

「はい、わかりました……」


スタッフさんが扉を閉めて、ほっと息をつく。

……ど、どうしようっ。

私、ちゃんと撮影できるか自信がないよ……

そう考えながらも、お仕事なので仕方ない、と着替えを始める。

でも、撮影のことを考えるだけでドキドキしてくる。

もう、どうしたらいいんだろう……

悩みながら、着替え終わって更衣室を出る。

スタジオにはもう叶がいて、私の方を見ると、笑顔で手を振ってきた。


「服、似合ってるね。可愛い」

「あ、ありがとう……」


頬を赤く染めて、お礼を言う。

こんなに真っ直ぐ言われると、困っちゃう……う、嬉しいけどっ。

ドキドキする胸を抑えながら、私も小さく叶に言う。
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