幼なじみの、隠しごと。
私がスタッフさんの方を向いて言うと、「お疲れ様、またきてね」と笑顔で手を振ってくれた。

私も手を振り返すと、叶が私の反対の手を軽く引っ張る。

少しバランスを崩しながらも、叶と一緒にスタジオから出て行った。


「今日は晴れだね」

「そうだね……昨日は一人で、寂しかったよ?」

「うっ、それは……ごめんなさい」

「もうしないならいいよ」


そう言う叶に、こくこくと頷く。

もうしない!

あの時は……ちょっと勘違いしただけだもん……!

私だって、叶と一緒に帰るのは好きなんだから……意味もなく一人で帰ったりしないよ。


「あ、そうだ」

「どうしたの?」


思い出したように呟く叶に、首をかしげる。

叶は優しく、教えてくれた。


「昨日、先生に呼ばれた時に聞いたんだけどね、もうすぐ文化祭でしょ? そこで、クラスの出し物とは別に、劇をすることになったみたいなんだ」

「げ、劇!?」
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