幼なじみの、隠しごと。
叶は「はい」と先生に返して、黒板の前に向かう。

そのまま、多数決を始めた。


「じゃ、意見ある人は出してって」

「はい! 人魚姫!」

「ふ、不思議の国のアリス……」

「ロミオとジュリエット!」

「白雪姫!」

「桃太郎は?」

「シンデレラ!」


どんどん言われていく意見を、叶はどんどん黒板に書き込んでいく。

……でも、ほとんど恋愛ものばかりだ。

どんな劇になるのかなぁ、と少しドキドキする。


「これくらいでいい? 次はこの中から一つ選んで、多数決だね」


叶は「やりたいものに手を挙げて」と続ける。

う〜ん、やりたいものかぁ……

私はなんでもいいかな……でも、できれば演じやすい役があるものがいい。

とりあえず、やりやすそうなのは桃太郎かな……でも、ちょっと子供っぽいかもしれない。

ロミオとジュリエットは難しそうだし、不思議の国のアリスもそうだ。

人魚姫も人魚を演じるのが難しそうだし、白雪姫かシンデレラ……その二択なら、シンデレラがいいかも。

舞踏会にいる、ドレスを着た端っこにいる人とか……演じやすそう。

そう考えて、叶が早速聞き始める。
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