幼なじみの、隠しごと。
先生の言葉に、盛り上がっていたクラスメイトたちが少しざわつく。

私も初めて聞いた時は少し戸惑ったから、当然だ。


「どんな劇をするんですか?」

「それは自分たちで決めてくれ。先生は関与しない」


その言葉を聞いたクラスメイトたちは、急に周りの人と話し出して、教室内が少し騒がしくなる。


「何がいいかな?」

「俺、バトル物がいい!」

「いや、私は絵本とかを劇にしたらいいと思う!」

「私は恋愛物! だって、ちょうどクラスにお姫様と王子様がいるし」


一斉にこっちを向かれて、私は戸惑う。

お、お姫様……?

私が……?


「……いいね、俺と唯月の恋愛譚」

「えっ!?」


か、叶はいいの!?

わ、私も嬉しいは嬉しいけど……

迷っていると、先生がクラスメイト達に向かって言った。


「できるだけ早く決めろよ。じゃないと練習時間が減るからな」

「なら、俺が多数決をとります」

「おう、そうか。待ってるから、決まったら教えてくれ」
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