幼なじみの、隠しごと。
「シンデレラがいい人」

「「「はーい」」」


わたしも手を挙げた。

合計で、七人だ。

桃太郎と同じ数だけど……どうするんだろう。

そう考えていると、叶が言った。


「俺もシンデレラがいいから、八人だね」


そのまま、黒板に書かれた桃太郎の文字を消していく。

桃太郎に手を挙げた人の、「あぁー……」と嘆く声が聞こえてきた。


「それじゃあ、シンデレラで決定だね。次は、大体の役を決めておこうか」

「「「「はーい」」」」


叶の言葉に、クラスメイトたちが頷く。

どんな役がいいかなぁ……やっぱり初めてだし、脇役がいいけど……

そう考えていると、叶が聞く。


「まぁまずは、シンデレラだよね。推薦でもいいけど、やりたい人ー」


誰も手をあげないで、シーンとする。

ど、どうするのかな……と戸惑っていると、一人の女の子が躊躇するように手を挙げて発言した。

可愛らしい見た目の、いつもクラスの中心にいる子だ。


「あ、あの……私は、輝井さんがいいと思います……!」

「わっ、私も賛成! 輝井さん以外に考えられないよ……!」

「俺もそう思う!」
< 62 / 65 >

この作品をシェア

pagetop