幼なじみの、隠しごと。
えぇっ!?


「わ、私!?」


思わず、声を上げてしまった。

クラスメイトたちは、さっきの静けさが嘘みたいにザワザワしていて、とてもじゃないけど私が止められそうな雰囲気じゃない。


「ふ、風華……どうしよう……」

「えー、いいんじゃない? 似合ってると思うよ」

「で、でも、私はまだ演技なんてしたことないよっ? 失敗するかも……」

「大丈夫よ。チャレンジするんでしょう? 失敗しないように、練習すればいいの」


そ、そうだけど……でも、自信がないよ。

でも、クラスメイトたちの勢いは止まらなくて、私がシンデレラをやることになってしまった。

不安になって下を向いていると、叶がまたクラスメイトたちに聞く。


「次は王子役だけど、俺でいいよね? 唯月がシンデレラなんだし」

「あ、も、もちろんです!」

「が、頑張ってください!」


なんだか黒い笑顔な気がする叶の言葉に、クラスメイトたち……特に男子たちは何度も頷く。

私が驚いて固まっているうちに、王子様役は叶に決定してしまった。

……え、っと……王子様とシンデレラは、結婚……する、んだよね……?

私と……叶が……結婚……!?

いやいや、演技だし……でも、結婚……

なんだか急に胸がドキドキしてきた。

頭に真っ白なウェディンドレスをきた私の姿が浮かび上がってきて、恥ずかしくなってすぐに頭を振って消し去る。
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