MYSTIQUE
「ダメよ⋯⋯ここは神聖な職場なんだから」
由利は、頬を染めながら言う。
結婚してからもう長いのに、未だに初心な妻のことが、新には愛しくてたまらない。
「軽いキスぐらいは、いいじゃん」
新がそう言い、二人は何度か軽いくちづけを重ねた。
店を閉め、片付けを済ませると、二階の住居へと戻ってゆく。
この店の名前は、La Isla Bonita。
マドンナの歌と同じ名前だが、これは夫婦が決めた名前ではなく、前の店主がつけた名前をそのまま使っている。
「由来はマドンナじゃなくて、俺の名前が美しい島だから」
前の店主である美島は、そう言い張っていた。
冬の寒さとは無縁で、見渡す限り、青と緑の自然豊かなこの美しい島にて、美男美女の夫婦が、瀟洒なパン屋を営んでいる。
そして、夫婦は、出会った頃よりもずっと深く愛し合っているなんて、あまりにも絵になりすぎだろう。
由利は、頬を染めながら言う。
結婚してからもう長いのに、未だに初心な妻のことが、新には愛しくてたまらない。
「軽いキスぐらいは、いいじゃん」
新がそう言い、二人は何度か軽いくちづけを重ねた。
店を閉め、片付けを済ませると、二階の住居へと戻ってゆく。
この店の名前は、La Isla Bonita。
マドンナの歌と同じ名前だが、これは夫婦が決めた名前ではなく、前の店主がつけた名前をそのまま使っている。
「由来はマドンナじゃなくて、俺の名前が美しい島だから」
前の店主である美島は、そう言い張っていた。
冬の寒さとは無縁で、見渡す限り、青と緑の自然豊かなこの美しい島にて、美男美女の夫婦が、瀟洒なパン屋を営んでいる。
そして、夫婦は、出会った頃よりもずっと深く愛し合っているなんて、あまりにも絵になりすぎだろう。