ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む
「あれは、レスタの1歳の誕生日の祝賀会だった。

多くの重鎮や国外の客で盛況でね。もう、パーティも終盤という時に・・・
ブルーノが姿を表した。

呼ばれてもいないのにね」

「あの人は・・そういう人ですから」

リアララのコメントに、国王は同意のうなずきをした。

「赤ん坊のレスタを見て、こう言ったのだ。

「なんと素晴らしい。この子は選ばれし者だ。
私から、お祝いの贈り物を差し上げます」

そう言うと、王宮の明かりが一瞬ですべて消えた・・・

ドーォーン、ドーォーンと爆音が響き、驚いて窓の外を見ると、
いくつもの花火が上がった。

しばらくして、明かりが灯った時には、ブルーノの姿がなかった」

「お祝いの花火ですか。
神出鬼没のオヤジらしいやり方ですね」

その言葉に、国王は顔をしかめた。

「次の日の朝、レスタの魔法陣が消えて無くなっていると、乳母があわてて報告をしてきた。

王家の子どもは生まれてから2歳くらいまで、魔法陣が背中か尻に斑紋として小さくでる。

それがなくなったということは・・・魔力が使えない・・・」

リアララは、失礼を承知で王をさえぎった。

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