ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む
「子どもの頃は、成長するので魔法陣が不安定になり、出たり消えたりはよくあります。

大人でも病気や事故がきっかけで、一部が欠けてしまう場合もありますから。

その時の王宮専属の魔術師の判断は、どうだったのですか?」

「君と同じ意見で、しばらく見守ろうということになった。

だが・・・、成人しても、状況は変わらなかった。
魔力の発現がないのだ」

国王の説明に、リアララも額に手を当てて考え込んだ。

魔法陣消失は大問題だ。

しかし、まったく魔法陣が消えて無くなるということはありえない。

力のある魔術師が見れば、死んだ後でも、その魔法陣の痕跡でどこの家系かを判断できる。

「外国の魔法陣鑑定師にも密かに見てもらったが・・・
魔法陣の跡すらないと言われた。

もうひとつの可能性として、
何者かが「魔法陣を完全に破壊」をしたのではないかと」

リアララは首をひねりながら、
セカンドオピニオンとしての考えを述べた。

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