ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む
こどもならまだしも、大人のオンナが見ず知らずのオトコ魔術師の前で裸になり、
くまなく調べられるのは、抵抗があって当然だ。

「かなりお怒りのようですね。
ご本人の協力がなければ、魔法陣鑑定は無理です」

リアララは率直に言ったが、
次の言葉を続けるかどうか迷ったので、若干間が空いた。

「ただ・・・あくまで短時間だったので、確証はないのですが・・・
魔力の片りんというか・・・
何かあるように思えます」

レスタ姫の指先から放たれた金と青の魔力の片鱗・・・

リアララは「ヴァリエスタ・ブルー」の可能性については、口を閉ざした。

「本当なのか!!」

その報告に、国王は身を乗り出して食いついた。

「こればっかりは、精査しないと詳細はわかりません。
憶測では何も言えませんから」

「だが、レスタは鑑定に同意しないだろうな」

リアララは「魔法陣鑑定」という言葉に、顔色を変えたレスタ姫を思い出していた。

「私も同じ意見です。
鑑定する時は、相手の体に触れないとできないので。
子どもならまだしも、女性はよほどの事がないと・・・」

そう言いながら、
リアララはすでに自分なりに仮説を立てていた。
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