ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む
「陛下との密約ならば」

リアララは首を縦に振った。
いや、その前に殺されているだろうが・・・

「だだ、期間を決めたいです」

契約期間が過ぎれば、「縛り契約」は無効になる。

「3か月でどうか?それまでに私がレスタを説得できなければ、
この件は終了する」

王もあきらめがつくのだろう。

「わかりました」

リアララは右手を差し出すと、
王も左手を、握手するようにその上に置いた。

強い威圧とともに、魔力が体に沿って走るのがわかる。

目を閉じると、大きい紅色のドラゴンが体に巻きつき、締め上げていくイメージが浮かぶ。

額に脂汗が浮き、息が苦しくて、あえいだと同時に王が手を離した。

「さすが・・・陛下。力がありますね」

「君の父親、ブルーノの方が強かったよ」
王はそう言うと、冷めたお茶を飲み干した。
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