ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む

リアララ、反撃する。が、スケベ虫たちも騒ぐ

「やっ!!触らないで!!」

レスタ姫は自分を抱きしめるように、腕に力を入れたので、
魔力の欠片が、流れるようにドレスの裾を伝って落ちて行く。

「さぁ、いい子にしてくれ。
抵抗すると、こっちも抑え込むから長引くぞ。
それに叫んでも、この結界の中では外には聞こえない」

「うう・・・」

レスタ姫は勝ち目がないとあきらめたのか、
ドレスの胸元を必死で抑え、歯をくいしばってリアララを見上げた。

強気なのもカワイイが、言う事を聞かせるのはもっと楽しい・・・

リアララの目じりが下がりかけたが、自分のモードを変えるために、咳払いをした。

もう少し遊びたいところだが、
まずは王との契約を、やり遂げるのが先だ。

「オヤジは赤ん坊の姫に、ヴァリエスタの魔力を流し込んだのは確かだと思う。

それも短時間だから、すぐに触れる手を狙ったはずだ。
だからまず手を観たい」

「・・・手だけなら・・・」

形勢不利のレスタ姫はうなずいて、ようやく片手を差し出した。

軽く触れると、わずかだが静電気のような刺激が、指先から腕、肩にかけて走った。

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