ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む
「んーーー、ここか。親指の爪に小さくあるな」

「えっ?あるの?!」

レスタ姫は前のめりになって覗き込んだ。

「ほら、ここ、親指の爪、血豆のように見えるけど、斑紋の痕跡だ」

確かに爪の中央に、本当に小さな斑点がある。

「オヤジは魔法陣を分割して姫の両手、両足に魔力で打ち込んだ。

これなら、花火にみんなが気を取られている隙にできる」

リアララは、困惑しているレスタ姫を見上げた。

「それに魔法陣は、4つあると安定性が抜群になる。

姫の魔法陣が成長しても、この4つでバランスを取って動きを止めたなら、魔力発動は起こらない」

リアララの専門家としての説明に、レスタ姫は素直になずいた。

「ただ、赤ん坊にするには、よほどの微細な魔力調整ができないと無理だ。

それを短時間でやるなんて・・・
オヤジは天才だな」

「でも・・・なぜ、私に?
その理由は?」
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