ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む

レスタ姫、魔力が発動する

「やばっ!魔力の発露だ!!」

リアララは叫ぶと同時に、
レスタ姫の後ろから抱きしめ、崩れていく体を固定した。

その間も、旋風は竜巻のように勢いを増して、姫の髪が天井に吹き上がる。

「ゆっくりと呼吸をしろ!!
吸って・・吐いて!」

大きな竜巻の中にいるような轟音と、そのまま体が、持っていかれるような風圧で息ができない。

「苦しい・・・」

リアララの腕の中で、姫がもがいた。

「いいか!これは魔力発現のきざしなんだ!
まず俺の呼吸と同調させて・・
目を閉じて、そこに見えるイメージを言ってみろっ!!」

レスタ姫は、かろうじて首を横に振ったが、リアララが叫んだ。

「何が見えるっ?!」

部屋はつむじ風が吹き荒れて、その音がすさまじい。

「ああ・・・出たがっている・・・
大きな翼・・・鳥よ。
暗闇の中で何度もぶつかって、もがいているの・・・」

「何色の鳥だ?」

「青・・・、息ができない。
体の中が燃えているよう・・・」

レスタ姫が、大きくあえいだ。

すさまじい威力で、魔力が体内で暴走を起こしている。
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