ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む
息が吐かれるのと同時に、
剣の先から、火炎放射器のようにすさまじい光が放出し、渦を巻いて窓を突き破った。

ゴゴゴゴォオオーーー

光の渦の中に、青の大鷲が1回転して飛び立ち、次に紅いドラゴンが続く。

その尻尾を、黒いかぎづめでつかんで・・
ずるりと、黒の巨大なドラゴンが姿を表した。

それらは、つながって空に向かって、
ものすごいスピードで上昇していく。

あれが黒のドラゴン・・・
王家の裏の魔法陣なのか!!!

リアララは放心状態で、魔法陣の象徴たちが、天空に放たれたのを見続けた。

ドォーーーーオオン・・・
バリバリバリ・・

凄まじい雷が落ちたような轟音が、遠くから響いた。

その後、静寂。

レスタ姫は脱力をした様子で、リアララに身をあずけていたが、手から短剣が落ちた。

「だだ・・・大丈夫か・・・」

リアララが覗き込むと、姫の目の焦点が揺れていた。が、しばらくして収まってきた。

「ああああ・・・何が起きたの?
体がしびれる・・・」

「魔力が、一気に放出された」

そこで、レスタ姫の頭ががっくりと倒れたので、抱きあげてベッドに急いで運んだ。

ベッドに寝かせても、目を見開いたままショック状態だ。
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