ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む
リアララは
「俺のスケベ虫が引き起こしたので、そこはちょっと責任を感じる」
と言いたかったが、藪蛇になるので黙っていた。

レスタ姫が顔を上げた。

「なぜブルーノ・ヴァリエスタは、そんなことをしたの?その理由は?」

「うーーーん」

別の質問が来たので、リアララはうなった。

「あくまでも推測だが、オヤジは姫が欲しかったのだろうと思います。

見たこともない美しい魔法陣を持っているから。

オヤジは熱狂的な魔法陣コレクターだったから、いつでも鑑賞できるように、
妻が無理でも娘にして、自分の手元におきたかったのだと思う」

リアララは苦笑した。

「それに俺は母親がニンゲンだから、いくら天才のオヤジでも、
交雑種の俺が、正当な当主になれるとは考えていなかったと思います」

「そう・・・」

レスタ姫は毛布の端を握りしめて、
小さな声で聞いた。

「これからどうしたら・・・?」

リアララはキスの一件を思い出して、鼻脇をかいた。

「まずは・・・ヴァリエスタの魔法陣の固定をすることでしょうね。

姫の感情が高ぶると動きやすくなっているから、
暴発を防ぐためにも、すぐにやったほうがいいです」
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