ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む
「魔術師の体液は、魔女の魔法陣に有効だという事を知らないのですか?
当然、唾液も効果がある」

そう言いながらも、獲物を目の前にした雄の目になっている。

「動かないで!うちの魔法陣だからな。こっちの方が早くて確実だ」

そう言うと、舌でゆっくりと足の甲をなめ上げていく。

「ヘンタイ!!」

足首をがっちりつかまれているが、
レスタ姫はかがんで、リアララの頭をパシパシひっぱたいた。

リアララの手の力が緩んだすきに、レスタ姫は急いで足をひっこめた。

「さて、もう片方もやります」

レスタ姫は顔をそむけ、体をそらして足先をピンとさせている。

ふと、リアララがレスタ姫を見上げて、口角をあげた。

「姫、ユニコーンを手なづけられるでしょう?」

ユニコーンに触れることができるのは、純潔の乙女だけ。

ボスッ!

レスタ姫は、リアララの頭をクッションでたたいた。

「もう、十分でしょう!!」

「それだけ怒っても、魔力の発動がないから・・・まずは成功だな」

「なに、それ?!じゃあ・・・
怒らせるためにわざとやったの!?」

リアララは乱れた頭に手をやり、立ち上がった。
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