ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む
同じ手順が繰り返され、
両手の処置が終わったのは、陽が陰りはじめる時間だった。

長時間の集中で、リアララも疲れが出ているように見える。

「あの、もう暗くなりかけているし、今日はここまで・・・」

レスタ姫が提案したが、リアララは首を横に振った。

「やるのなら、一気にやったほうがいいのですが・・・」

リアララは、何か思いついたようで、

「それではやり方を変えましょう。
短時間でできる方法があるのですけど?・・・」

なぜか、最後は疑問形で言葉を濁した。

「ええ、そのほうがいいわ。
お互い負担が少ないほうが、いいでしょう」

「それじゃ・・・椅子に座って、
つま先を出してください」

今回は抵抗することはなく、姫は足先を出した。

その親指の爪は、桜貝のはかなげなピンクで、白い肌に色取りを添えている。

リアララはひざまずき、その足に手を添えて、顔を近づけた。

「やぁ・・だめっ!!!!」

レスタ姫が悲鳴をあげ、体をのけぞらした。

リアララがその親指に、口づけをしたからだ。
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