ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む

リアララ、契約を強要される

交雑種である自分はニンゲンのコミュニティーでも、魔術師界隈でもはじかれる存在だ。

「ああ、でも君の事は魔術師ならみんな知っている、周知の事実だぞ」

リアララは教師に叱られる生徒のような気分になっていた。

しかも逃げたくても、逃げられない。


「君に頼みたい事がある」

国王は考え込むように指を組み、あごをのせて姿勢を崩した。

「ある魔法陣の・・・修復をしてもらいたい」

修復・・・?

一瞬、リアララは首をひねったが、即答した。

「修復は・・・時間と労力がかなりかかります。
まず、その人の本来の魔法陣解析から、やらなくてはならないので」

国王が「そこはわかっている」と、大きく同意のうなずきをした。

「修復」とは破壊された魔法陣をなおして、また魔法を使えるようにする技術。

余分なものを付け加えて、誤作動を起こすように仕組まれていることもあるので、
本来の魔法陣の形態を熟知していなければできない仕事なのだ。

昔は戦争で捕虜となった魔術師を、ニンゲン化するために「魔法陣の破壊」がよく使われた。
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