ヘンタイ魔術師は恋愛攻略法に悩む
「あーーーら、だって、すごく緊張されていて、リラックスしていただくためにお出ししたのよ。
あの方は、どこかのやんごとなき嬢様の家庭教師で、今度、お嬢様が結婚するから、
「夜のお勤め教育」もしなくてはならないって言っていたわ。
それで、話を聞きたいって・・・・
表向きはね」
マダムは、疑惑と好奇心の入り混じった視線をリアララに向けた。
「でもなぜか、リアララ様の事をすごく聞きたがって・・・」
「それって、顧客の情報は絶対秘密だろうが!!」
リアララが声を荒げると、マダムは女狐のように目を細めた。
「もちろん、リアララ様の個人情報を漏らすことなんて、いたしませんわ。
あくまで、「こういうお客様もいる」というお話をさせていただきましたけどね」
レスタ姫から授業料名目で、相当に金を巻き上げたのだろう。
満足げに微笑んだ。
「実際に見学なさる?って聞いたら、額に汗をかかれて、丁寧にお断りなさったけど。
可愛らしいお方なのね・・・
もしかして、教育が必要なのは、あの方なのかも・・・」
マダムは口元を扇で隠して、含み笑いをした。
リアララは、ドラゴン娘VS女狐の闘いを想像してしまった。