召喚された司書の相談所〜偽装結婚ですが旦那様にひたすら尽くされています〜
マックスの件があったため、今では眠慰も防ぐ保護魔術を、グリフィスにかけてもらっている。禁書区画前での戦闘でもそうだったが、素人目でも、本当に凄い魔術師だったんだなぁ、と思う。
それに以前と違い、今はもう私に隠しているわけではないため、公園のような死角が多い場所に来ても、グリフィスが窮屈に感じることもないだろう。
「でも、私も私で、身を守る術を身につけないとね」
胸の前で両手を握り締めていると、横からふっと息を漏らすような笑いが聞こえてきた。振り向いて、グリフィスを睨みつける。
私の決意を笑うなんて、失礼じゃない!
「すみません。その前にアゼリアは、警戒心の無さを直した方がいいと思います。けれどあなたの良いところでもあるので、難しいところですね」
「でも、つけ入られないためには必要でしょう?」
「逆ですよ。相手に深入りしないこと。相談所を、これからも続けるのなら、そこが重要だと思っています」
思わずアッとなって、視線を逸らすように前を向いた。グリフィスは以前、相談所を負担に感じてしまったことを、指摘しているのだ。
あれだけ愚痴を言って、気分転換に配置替えをしてもらったんだものね。ぐうの音も出ないわ。
けれど相談所と聞いて、あることを思い出した。
それに以前と違い、今はもう私に隠しているわけではないため、公園のような死角が多い場所に来ても、グリフィスが窮屈に感じることもないだろう。
「でも、私も私で、身を守る術を身につけないとね」
胸の前で両手を握り締めていると、横からふっと息を漏らすような笑いが聞こえてきた。振り向いて、グリフィスを睨みつける。
私の決意を笑うなんて、失礼じゃない!
「すみません。その前にアゼリアは、警戒心の無さを直した方がいいと思います。けれどあなたの良いところでもあるので、難しいところですね」
「でも、つけ入られないためには必要でしょう?」
「逆ですよ。相手に深入りしないこと。相談所を、これからも続けるのなら、そこが重要だと思っています」
思わずアッとなって、視線を逸らすように前を向いた。グリフィスは以前、相談所を負担に感じてしまったことを、指摘しているのだ。
あれだけ愚痴を言って、気分転換に配置替えをしてもらったんだものね。ぐうの音も出ないわ。
けれど相談所と聞いて、あることを思い出した。