元文化部と元運動部の深夜ウォーキング
2キロ地点まで
スポーツドリンクを飲んだ私たちは体力も回復して、少しだけ歩くスピードも上がった。

一キロごとにご褒美なんて言ったけれど、案外一キロなんて短いくらいかもしれない。

「二キロのご褒美はアイスだよね? そんなに上手くコンビニ見つけられるかな?」

「うーん、案外ありそうだけど」

「もしコンビニ見つからなかったら二キロのご褒美は何に変える?」

「じゃあ、グミ」

突拍子もないグミという言葉に私は隣を歩いている笠木くんを見てしまう。

笠木くんは変わったことを言ったつもりもないようで、表情は特に変わっていなかった。
< 16 / 36 >

この作品をシェア

pagetop