元文化部と元運動部の深夜ウォーキング
「なんでグミ?」

「いま俺のカバンの中に入っているから。コンビニなくても食べれるし」

「いつもグミ持っているの?」

「うん、グミと(あめ)

だから三キロのご褒美は飴にしようと言ってくれたのかもしれない。

何よりいつもグミと飴を持ち歩いているのは可愛いと思った。

深夜の空気に当てられたように笠木くんとの言動がいつもより可愛く見えてしまう。

恋人でもないのにもっとこの時間が続いてほしいと願うのはこの変わった状況のせいだと思いたかった。
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