きみと、まるはだかの恋
「城山さんお疲れ様です。今日も絶好調でしたね?」

 星田さんがタタタと歩み寄ってきて、昴に声をかける。私は側から、彼女の昴を見つめる視線が熱く燃えていることに気づいて慌てて一歩後ろへと下がった。

「そうか? でもまあ、話してるとどんどん楽しくなってくのは間違いないなー。お客さんみんなが熱心に俺の話を聞いてくれるのが分かると、ゾクゾクする」

「ほお、なるほど。それは天職ですね?」

「そういう星田だって、解説してる最中は人気アイドルばりに調子に乗ってんぞ」

「はあ、失礼な! 私は星見里の人気アイドルですぅ」

 ぷう、とむくれながらもノリツッコミを入れる星田さんはとても楽しそう。確かに、星田さんはなんだか少女のようで、周りが愛でたくなるような愛嬌がある。この村のアイドルと言われても納得できてしまう。

「あのーちょっといいですか?」

 二人が話しているとろへ、観客の一人が昴に話しかけてきた。どうやら星について聞きたいことがあるらしい。昴が「ちょっとまたあとでな」と私たちに片手を挙げて、お客さんに笑顔で対応を始めた。

「城山さん、やっぱり天職だ」

 星田さんが私に向かってそう囁く。いたずらっ子のような笑みを浮かべながらも、どこか嬉しそうで胸がつんと疼いた。

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