きみと、まるはだかの恋
「でもそれじゃあ確かにしんどいですねえ……。私だってネット環境制限されて最初参っちゃいましたもん」

「星田さんも?」

「ええ。そりゃ、うら若き女がこんな田舎に引きこもってたら……」

 妙なところで意見が一致することを知って、星田さんに対す見方が変わってきた。
 私だけじゃなかったのだ。
 この大自然の中で、悶々とした気持ちを抱えていてるのは。

「で、ですよね!? しんどいのは私だけかと思ってました」

「いやいやそんなことないですよ。こう言っちゃなんですけど、城山さんはもともとそんなにSNSとかしないタイプでしょ。他の男性陣も、年配のひとたちも、ネットがなくても生きていけるひとたちなんですよー。だけど、私みたいな人間はやっぱりキツイです。わざわざ役場まで行かないとWi-Fiがないなんて」

「役場……? 役場にはWi-Fiがあるんですか?」

「え、ありますよ? ご存知なかったですか?」

「……はい」

 初めて聞く情報に、思考が固まる。
 昴、役場のWi-Fiのことなんて一言も言ってなかったわよね。
 知らなかったんだろうか? いや、そんなことない。だって、こっちに来る際に私は昴にLINEで連絡を入れている。そのメッセージを見て迎えに来てくれたんじゃないか。
 ということはやはり……。

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