きみと、まるはだかの恋
「別に意地悪したかったわけじゃねえよ。波奈に、星見里の魅力を伝えたくてあえて教えなかった」
そう言う昴の気持ちは本当なのだろう。スマホの画面じゃなくて、この場所の自然の景色を見て心癒されてほしい。彼の魂胆はよく分かっている。それなのに、どういうわけかお腹の底から沸々と湧き上がるのが怒りのようなものだと悟ってしまった。
「……もういい。分かった。昴は私のことを考えてくれてたんだよね」
「あ、ああ。そうだよ」
「でもごめん。やっぱり私は自分の仕事に誇りを持ってるし、ハナに対する批判の声を聞いちゃったから、無視するわけにはいかないかな」
「波奈……?」
昴の瞳が不安気に揺れる。私はどうしようというのだろう。自分でも自分が何をしようとしているのか分からない。
「ここにいる間は、今まで通り畑仕事ちゃんと手伝うよ。だけど、私の仕事についてももう口出ししないでほしい」
自分でもびっくりするぐらい冷たい声が口からこぼれ落ちた。昴が唖然として、それから諦めたように眉を下げる。昴は何を諦めたのか。
私を説得すること?
私をこの場から引きずって外へ出すこと?
それとも、私と分かり合うこと?
たぶん、全部だろう。
昴と分かり合えない。一度はぶつかってお互いの意見を尊重し、ここで共同生活を送ることを決意したはずなのに、ものの一週間でこのざまだ。全部自分が悪いことは分かっている。だけど、止められないのだ。
私は所詮、二十八年間東京で生きてきた人間だから……。
そう言う昴の気持ちは本当なのだろう。スマホの画面じゃなくて、この場所の自然の景色を見て心癒されてほしい。彼の魂胆はよく分かっている。それなのに、どういうわけかお腹の底から沸々と湧き上がるのが怒りのようなものだと悟ってしまった。
「……もういい。分かった。昴は私のことを考えてくれてたんだよね」
「あ、ああ。そうだよ」
「でもごめん。やっぱり私は自分の仕事に誇りを持ってるし、ハナに対する批判の声を聞いちゃったから、無視するわけにはいかないかな」
「波奈……?」
昴の瞳が不安気に揺れる。私はどうしようというのだろう。自分でも自分が何をしようとしているのか分からない。
「ここにいる間は、今まで通り畑仕事ちゃんと手伝うよ。だけど、私の仕事についてももう口出ししないでほしい」
自分でもびっくりするぐらい冷たい声が口からこぼれ落ちた。昴が唖然として、それから諦めたように眉を下げる。昴は何を諦めたのか。
私を説得すること?
私をこの場から引きずって外へ出すこと?
それとも、私と分かり合うこと?
たぶん、全部だろう。
昴と分かり合えない。一度はぶつかってお互いの意見を尊重し、ここで共同生活を送ることを決意したはずなのに、ものの一週間でこのざまだ。全部自分が悪いことは分かっている。だけど、止められないのだ。
私は所詮、二十八年間東京で生きてきた人間だから……。