きみと、まるはだかの恋
「もしかしてハナさんですか?」
りんごの収穫に夢中になっていて気づかなかった。三人組の男性が、私のすぐそばまで迫っていることに。後ろから声をかけられてはっと振り返る。
「は、はい。えっと……」
三人のうち一人は大きなカメラを抱えている。もう二人はマイクを。一目でテレビ局のひとたちだと分かった。
「おお、やっぱり! インフルエンサーのハナさんが星見里で暮らしていると話題で、僕たちインタビューに来たんですよ」
「よかったら教えてくれませんか? 星見里の魅力!」
昴が異変に気づいて、私の元へと駆け寄ってくるのが視界に入った。だが、昴よりも先に他に収穫をしていた観光客たちが「なになに?」と興味津々にこちらに近づいてきて、昴の姿は他のひとの身体で埋もれて見えなくなった。
「え、ハナじゃん?」
「本当にいたんだ!」
「ハナ探してたからこんなところで見れてラッキー」
観光客が口々に私の名前を呼ぶ。さらにスマホでカメラを構えるひとたちまで現れた。咄嗟にカメラから顔を背けたが、全方位囲まれているため、目を逸らした先で別のカメラにカシャリ、と写真を撮られてしまった。
どうしよう。
写真を撮られるのは慣れている。でも、こういう取材はきちんとアポを取ってからやってほしい。
りんごの収穫に夢中になっていて気づかなかった。三人組の男性が、私のすぐそばまで迫っていることに。後ろから声をかけられてはっと振り返る。
「は、はい。えっと……」
三人のうち一人は大きなカメラを抱えている。もう二人はマイクを。一目でテレビ局のひとたちだと分かった。
「おお、やっぱり! インフルエンサーのハナさんが星見里で暮らしていると話題で、僕たちインタビューに来たんですよ」
「よかったら教えてくれませんか? 星見里の魅力!」
昴が異変に気づいて、私の元へと駆け寄ってくるのが視界に入った。だが、昴よりも先に他に収穫をしていた観光客たちが「なになに?」と興味津々にこちらに近づいてきて、昴の姿は他のひとの身体で埋もれて見えなくなった。
「え、ハナじゃん?」
「本当にいたんだ!」
「ハナ探してたからこんなところで見れてラッキー」
観光客が口々に私の名前を呼ぶ。さらにスマホでカメラを構えるひとたちまで現れた。咄嗟にカメラから顔を背けたが、全方位囲まれているため、目を逸らした先で別のカメラにカシャリ、と写真を撮られてしまった。
どうしよう。
写真を撮られるのは慣れている。でも、こういう取材はきちんとアポを取ってからやってほしい。