きみと、まるはだかの恋
 ここ数日の間で考えていたことを口にする。昴のことは大事だけど、インフルエンサーの仕事だってもちろん大切にしたい。これまで私を支えてくれたファンのひとたちにも、これからも応援してほしいと思っている。
 素直な気持ちを口にしたことで、昴が「そっか」と淡く微笑んだ。

「そういうことなら、応援するよ。だけど無理はするなよ?」

「うん、ありがとう。あとさ、カフェをつくる様子を私のSNSとかYouTubeチャンネルで紹介するのはどう? 視聴者も一緒にカフェをつくってるような感じになって、開店前に話題をつくっておきたいの」

「いいじゃん。波奈がやりたいようにやりな」

 私の頭にぽんと手を乗せてわしゃわしゃと撫でる。その手のやわらかさと温もりを感じながら、照れ臭くなってちょっと目を伏せる。
 なんか最近の昴……前よりもっと格好よくなったような気がする。
 気のせいだろうか。恋人同士になったから、そう見えるだけなのかもしれないけれど。それでも私は、昴が私のことを一番に考えてくれている気がして心底嬉しかった。

「そうと決まればあれだな。早速進めていかないと。今日、実はこの後会う約束をしているやつがいてさ」

「え、そうなの?」
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