きみと、まるはだかの恋
「本日はありがとうございました。またのご来店をお待ちしております!」
二十一時、すっかり夜も深まってきた時間帯に最後のお客さんを見送って、ようやく「ふう」と息をついた。途中休憩はあったものの、オープン日ということで、今日一日で何十人ものお客さんと接してきたので正直かなり疲れた。でもこの疲れは心の底から心地よいと感じる。
「お疲れさま、波奈」
奥から出てきた昴もほっとしたのか、やわらかな表情を浮かべて私の背中をぽんと撫でた。
「昴こそ。ずっと厨房で大変だったでしょ」
「お客さんと常に接してる波奈と比べたらそうでもないよ。やっぱり波奈はすごいな。あれだけのお客さんにずっと笑顔で接客できて。プロ意識を感じた」
「ぷっ。何それプロ意識って」
昴が妙に素直に感心しているのがおかしくて、私は吹き出す。
先程までたくさんの人で賑わっていた閉店後の店内はなんだか秘密基地のようで胸がドキドキとした。
「そのままの意味だよ。波奈はすごいよ。俺には絶対できない仕事をしてる。『Dining café花と星』の一日目を無事に終えられたのは、波奈のおかげだ」
「そんなことないって。昴がカフェをやろうって計画してくれて、流れに乗ってここまでこられただけだよ。でも今日、たくさんのお客さんと話せて本当に嬉しかった。こんな気持ち、画面越しでは味わえないことだよ。だからすごく感謝してる」
二十一時、すっかり夜も深まってきた時間帯に最後のお客さんを見送って、ようやく「ふう」と息をついた。途中休憩はあったものの、オープン日ということで、今日一日で何十人ものお客さんと接してきたので正直かなり疲れた。でもこの疲れは心の底から心地よいと感じる。
「お疲れさま、波奈」
奥から出てきた昴もほっとしたのか、やわらかな表情を浮かべて私の背中をぽんと撫でた。
「昴こそ。ずっと厨房で大変だったでしょ」
「お客さんと常に接してる波奈と比べたらそうでもないよ。やっぱり波奈はすごいな。あれだけのお客さんにずっと笑顔で接客できて。プロ意識を感じた」
「ぷっ。何それプロ意識って」
昴が妙に素直に感心しているのがおかしくて、私は吹き出す。
先程までたくさんの人で賑わっていた閉店後の店内はなんだか秘密基地のようで胸がドキドキとした。
「そのままの意味だよ。波奈はすごいよ。俺には絶対できない仕事をしてる。『Dining café花と星』の一日目を無事に終えられたのは、波奈のおかげだ」
「そんなことないって。昴がカフェをやろうって計画してくれて、流れに乗ってここまでこられただけだよ。でも今日、たくさんのお客さんと話せて本当に嬉しかった。こんな気持ち、画面越しでは味わえないことだよ。だからすごく感謝してる」