きみと、まるはだかの恋
星見里は中央部に役場があり、その役場の前を、南北にかけて一本の川が流れている。川の名前は分からないけれど、川の水音が小鳥のさえずりみたいで心地よいメロディを奏でていた。
役場の周りには小さな郵便局、それから診療所、コンビニ程度の大きさのスーパーがあるのが特徴だった。スーパーといっても売店のようなこじんまりとしたお店で、日曜日の昼間だがお客さんはいなかった。辛抱強く覗いてみると、店の奥のほうで高齢の女性店員さんが椅子に座って船を漕いでいるのが見えた。
「ご飯屋さんは、う〜ん……」
飲食店があるとすれば役場の近くかと思ったが、どうやらここには一つもないらしい。やっぱり前回行った食堂にしようかと思い立ってそちらのほうへ歩いていくも、時刻は十五時前で、閉まっていた。
それもそうか。
もうとっくにお昼時を過ぎている。
なんで私はバスでご飯を食べてこなかったんだろうと、我が身を振り返って心の中で愚痴をこぼす。日頃の疲れが溜まっていたせいか、心地よく揺られる高速バスのなかで眠りこけていた。
田んぼの畦道を歩きながら、きょろきょろと視線を動かした。見渡す限り田んぼや畑が広がっている。時々民家らしきものが現れ、農家の家なのだと悟る。
役場の周りには小さな郵便局、それから診療所、コンビニ程度の大きさのスーパーがあるのが特徴だった。スーパーといっても売店のようなこじんまりとしたお店で、日曜日の昼間だがお客さんはいなかった。辛抱強く覗いてみると、店の奥のほうで高齢の女性店員さんが椅子に座って船を漕いでいるのが見えた。
「ご飯屋さんは、う〜ん……」
飲食店があるとすれば役場の近くかと思ったが、どうやらここには一つもないらしい。やっぱり前回行った食堂にしようかと思い立ってそちらのほうへ歩いていくも、時刻は十五時前で、閉まっていた。
それもそうか。
もうとっくにお昼時を過ぎている。
なんで私はバスでご飯を食べてこなかったんだろうと、我が身を振り返って心の中で愚痴をこぼす。日頃の疲れが溜まっていたせいか、心地よく揺られる高速バスのなかで眠りこけていた。
田んぼの畦道を歩きながら、きょろきょろと視線を動かした。見渡す限り田んぼや畑が広がっている。時々民家らしきものが現れ、農家の家なのだと悟る。