きみと、まるはだかの恋
「こちらは南の空です。九月はまだ夏の星座が優位で、天の川が地平線近くに横たわっています。目を凝らせば、ぼんやりとした白い川のように見えるはず。これは、地球の銀河系内の何億もの星々が織りなす光の道です。山梨のクリアな空なら、暗い星まで浮かび上がります。天の川の先端に、赤く妖しく輝くのがさそり座。これです。分かりますか? 心臓部にある赤い一等星、アンタレスが目印です。さそり座全体は、尾を曲げたサソリの形をしています。古代の神話では、女神アルテミスの忠犬が化身したと言われてるようです。近くのいて座のクジラみたいな形も、ほら、ぼんやり見えますか? ここで一息。さそりの毒針が、秋の夜長を熱く語りかけてくるようですね〜」
独特な語り口調でどんどん星を語ってくれる昴。自分の世界に入っているようだけれど、ちゃんとこまめに観客たちの反応を窺っている。昴ってこんなに星に詳しかったんだ……。知らなかった。確かに彼は星が好きだと知っていたけれど、こんなふうに解説ができるなんて。
その後も、西の空、東の空、惑星についてといったように、ひとつひとつ星空について説明をしてくれた。その間私は、我を忘れて昴の解説に聞き入っていた。
昴……格好良いじゃない。
高校時代、彼に恋をしていたからそう見えるのではない。今の、二十八歳の彼がこの星見里という舞台できらきら輝いているからだ。中目黒のマンションの前で悶々と空を見上げていた私とは違う。昴はここで、自分の居場所を見つけたんだな。
独特な語り口調でどんどん星を語ってくれる昴。自分の世界に入っているようだけれど、ちゃんとこまめに観客たちの反応を窺っている。昴ってこんなに星に詳しかったんだ……。知らなかった。確かに彼は星が好きだと知っていたけれど、こんなふうに解説ができるなんて。
その後も、西の空、東の空、惑星についてといったように、ひとつひとつ星空について説明をしてくれた。その間私は、我を忘れて昴の解説に聞き入っていた。
昴……格好良いじゃない。
高校時代、彼に恋をしていたからそう見えるのではない。今の、二十八歳の彼がこの星見里という舞台できらきら輝いているからだ。中目黒のマンションの前で悶々と空を見上げていた私とは違う。昴はここで、自分の居場所を見つけたんだな。