きみと、まるはだかの恋
「お腹すいたなあ……」
腹の虫が何度も鳴って、自分の浅はかさを呪う。喉もカラカラで、せめて飲み物だけでも持ってくればよかったと後悔した。
今、何時だろうか。
すっかりご無沙汰しているスマホのホーム画面で時間を確認すると、十二時三十二分。もうとっくにお昼時を過ぎている。朝ごはんが遅かったとはいえ、畑仕事をして体力を使ったのでお腹が空くのも納得だ。
昴は毎日、あの大変な作業をしてるんだ。
なんだか鼻の奥がつんとする。
体育座りをして頭を膝の中に埋めた。大の大人が何をやっているんだろう。私は所詮、スマホが使えなければ何もできないのだ。自分が今までどれだけデジタルに依存してきたのか、身に沁みて感じた。
そうしてお腹を空かせながら小さくなって、時間の感覚も失いかけたころ、不意に遠くからブオン、という車のエンジン音が聞こえて、ついでに「波奈」と私を呼ぶ声が周囲にこだました。
「やっと見つけた」
白の軽トラの運転席から顔を覗かせる昴の額に、びっしりと玉のような汗が浮かんでいた。
腹の虫が何度も鳴って、自分の浅はかさを呪う。喉もカラカラで、せめて飲み物だけでも持ってくればよかったと後悔した。
今、何時だろうか。
すっかりご無沙汰しているスマホのホーム画面で時間を確認すると、十二時三十二分。もうとっくにお昼時を過ぎている。朝ごはんが遅かったとはいえ、畑仕事をして体力を使ったのでお腹が空くのも納得だ。
昴は毎日、あの大変な作業をしてるんだ。
なんだか鼻の奥がつんとする。
体育座りをして頭を膝の中に埋めた。大の大人が何をやっているんだろう。私は所詮、スマホが使えなければ何もできないのだ。自分が今までどれだけデジタルに依存してきたのか、身に沁みて感じた。
そうしてお腹を空かせながら小さくなって、時間の感覚も失いかけたころ、不意に遠くからブオン、という車のエンジン音が聞こえて、ついでに「波奈」と私を呼ぶ声が周囲にこだました。
「やっと見つけた」
白の軽トラの運転席から顔を覗かせる昴の額に、びっしりと玉のような汗が浮かんでいた。