クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
「あ、蓮!こっちこっちー」
早瀬くんが、綿谷くんを手招きで呼ぶ。
わ、綿谷くんが、学校の王子様ーーーー!?
私の頭は大パニック状態。
と、綿谷くんと目が合って、私ははっとして、日向ちゃんの腕を掴む。
「日向ちゃん、ちょっと来て!」
「えっ、ちょ、華子!?」
私は日向ちゃんの腕を引いたまま、人混みの中を進んでいく。
「え!?ちょ、どこいくんだよ!せっかく昼一緒に食おうと思ったのにー」
早瀬くんのそんな声が聞こえたけど、私は構わず日向ちゃんを連れて歩いた。