クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!


ひとまえで目立つことは、昔も今も、私がいちばん苦手なこと。


だから、なんとしてでも今までの平和な生活を死守しなければ…!


それに、私みたいな地味な存在が綿谷くんと友達、なんて知られたら、綿谷くんの評判を下げることにも繋がりかねない。



綿谷くんと一緒にいる時間は、楽しかったけど…


でもそれ以上に、綿谷くんには迷惑をかけたくない。




だから、綿谷くんとは出来るだけ関わらない方がいいよね……


そう、心の中で決心する。





けど、そう心に誓った途端、胸の奥がきゅっと締め付けられるような感覚がして、どこか気持ちは晴れなかった。





< 105 / 174 >

この作品をシェア

pagetop