クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
熱と揺れる心
「おっはよー華子って、あんたどうしたのよ!?」
次の日の朝。
意気揚々と教室に入ってきた日向ちゃんとは逆に、朝から机に撃沈している私を見て、日向ちゃんはぎょっと顔を歪める。
「……おはよう、日向ちゃん」
「な、なんかこの世の終わりみたいな顔してるけど…寝不足?昨日の夜、徹夜で勉強でもした?」
「……へへ…」
誤魔化すように笑って、日向ちゃんには気づかれないように小さくため息をつく。
明後日にはテストを控えているのに、昨日は帰ってから何もやる気がわからなくて、すぐベッドに飛び込んだ。
…今更後悔したところで、時間は巻き戻らない。
きっと、綿谷くんには完全に嫌われた……
「はあ…」
今度は日向ちゃんに気づかれないどころか、特大のため息に、ますます日向ちゃんを心配させてしまった。