クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
それに少しほっとしつつも、どうしたんだろう…と心配が募る。
「一体何の用?」
さっきまで楽しそうにしていた日向ちゃんが、いつのまにか面倒くさそうな顔に変わっていた。
「んな顔すんなよ、失礼だな!それより俺、今日ぼっちだから、日向と坂本ちゃんと一緒に食わしてよ」
「え、綿谷は?」
「なになに、中庭で食うの?だったら早く行こうぜ、俺すっげー腹減ってんだ」
「は!?まだあんたと食べること、許可してないわよ!」
言い合いをしながら中庭に向かうふたりの後を、追いかけた。