クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
綿谷くんは一日リビングのソファで過ごしていたのか、ペットボトルが机の上に何本もあって、ソファの上には掛け布団が置いてある。
「今日一日中、ここに?」
綿谷くんは小さく頷いた。
「ちゃんとベッドで休まないと、熱下がらないです。あ、今日、何か食べましたか?」
「…ない。身体重くて、一日中寝てた…」
「そうですか…とりあえず何か食べてから薬飲んだ方がいいので…薬はどちらに?」
立っているのもやっとな綿谷くんをソファに座らせて、綿谷くんに言われた棚を開けて、薬を取り出した。
「台所の食材、すこし使ってもいいですか?」
「……ああ」
「何か作って持って行きますから、綿谷くんはちゃんとベッドで休んでいてください」