クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
「お粥作ったんですけど、食べれそうですか?」
「……ん」
だるそうな体を起こした綿谷くんにお粥ゆ渡そうとすると、手首を掴まれた。
「…華子が食べさせろ」
「ええっ!?わ、私がですか?」
「早く」
綿谷くんに急かされて、お粥をすくったスプーンを綿谷くんの口元に運ぶと、それをぱくりと食べた。
「味、薄くないですか?」
もぐもぐと口を動かしていた綿谷くんが「うまい」とつぶやいた。
よ、よかった……!