クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
物語が終わる前に、綿谷くんは眠ってしまったようだった。
普段の大人っぽさの中に少しあどけなさを残した顔で眠る綿谷くん。
いつもは見れない姿を垣間見た気がして、胸がほんのり熱くなる。
綿谷くんに抱きしめられているあたたかさに、だんだんと瞼が重くなって気づけばまぶたが重くなり、自分の意識もふわりと途切れていく。
綿谷くんの温もりに包まれながら、私は静かに夢の中へ落ちていった。