クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
手にとったのは、少し前から借りようと思っていた料理のレシピ本。
「これとこれと……あ、あった!」
料理の本を何冊か取り出して、机に戻る。
持ってきた数冊のうちの一冊を手元に寄せて、ぱらぱらとページをめくった。
「わあ、これ美味しそう!作り方見ながらなら、私にもできるかな…」
中にはお菓子のレシピもある。
いつかはケーキとかも作ってみたいな……
「…あ、ハンバーグだ!」
私が一番大好きな食べ物の写真に、私は目を輝かせてページを捲る手を止めた。