クールな王子様からの溺愛なんて、聞いてません!!
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「お、大きい…」
目の前に立つ、立派すぎる家を見上げて、私は呆気に取られていた。
わ、綿谷くんの家が、こんなに大きかったなんて…
「わ、綿谷くんは御曹司か何かですか?」
思わず尋ねると、「んなわけねぇだろ」と怒られた。
「そんなとこ突っ立ってないで、早く入れよ」
玄関のドアを開けて、中から綿谷くんが言う。
「お、お邪魔します…」
あまりにも立派なお家すぎて、中に入るのも畏れいるというか……
そ、そんなことより、お家の人にちゃんと挨拶しなきゃ…!
そんなことを考えていたけど、綿谷くんは何も気にしていないように、中に入っていく。
私はその後を追いかけた。