幼馴染み皇子の強引すぎる婚約破棄と溺愛

第10章 結婚式と永遠の誓い

王都に鐘の音が高らかに鳴り響いた。

「今日は、第2皇子殿下の結婚式だってよ!」

「早く広場に行かなきゃ!」

人々の声が重なり、窓の外には次々と人の波が押し寄せていた。

私はウェディングドレスに袖を通し、そっと窓辺に立った。

「えっ……こんなに⁉」

広場はすでに黒山の人だかり。皆が私たちの門出を祝おうと集まってきていた。

「ははは、さすがは俺。集客力もあるってものだ。」

背後から聞こえる声に振り返ると、ユリウスが結婚式用の軍服に着替えていた。

金糸をあしらった衣装は彼の鍛え上げられた体を引き立て、まさに王子らしい威厳を放っている。

「ユリウス……本当に結婚するんですね、私たち。」

緊張で胸が高鳴ると、彼はにやりと笑い、私の手を取った。

「当たり前だ。今日、君を俺の妃に迎える。」

その力強い瞳に、胸の不安が少しずつ溶けていく。

鐘の音がさらに響き渡り、私の人生は新しい扉を開こうとしていた。
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