幼馴染み皇子の強引すぎる婚約破棄と溺愛

第3章 溺れる想いと告白

「セシリア、今日は街に行こうか。」

ユリウスの誘いに、思わず胸が高鳴った。

気づけば、彼と過ごす時間が日ごとに増えている。

皇子である彼が、こんなにも私の傍にいていいのだろうか。

嬉しさの反面、どうしても不安が胸をよぎる。

そんな迷いを見透かしたように、ユリウスは私の手を握りしめてきた。

大きく温かな掌が重なり、心臓が跳ねる。

「セシリア。」

真剣な声音で強く名を呼ばれるたびに、胸の奥が熱く揺れた。

その響きは、私の心を少しずつ、確実に彼へと動かしていく。

人々の視線を気にする余裕さえなく、私はただ彼の隣を歩いた。

──この人の隣にいられるなら、どんな未来も怖くない。

そう思った瞬間、言葉が喉まで込み上げてきた。

「……ユリウス、私──」

声に出そうとした途端、彼の視線が真っ直ぐに私を射抜く。

次に紡ぐ言葉が、すべてを変えると直感し、息が止まった。
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