キミノオト

【1】


カーテンの隙間から夏のまぶしい光が差しこむ。

今日もあまり眠れなかった…。

『お前みたいなダメ人間が、愛されるわけないだろ。だから大人しく俺の言うこと聞いとけばいいんだよ!』

『ホント使えねぇやつだな』

『お前に選択肢なんかあるわけねぇだろ』

繰り返し浴びせられてきた言葉の刃。

何度忘れようとしても、忘れようとすればするほど次々に記憶が蘇る。

私はこの言葉たちに囚われたまま、逃れることができない。

間違ったことは言われていないと理解しているから。

私はダメ人間だし、役立たず。

そう理解していても、愛を囁かれるはずの口から放たれる刃が、私にはとても痛く苦痛だった。

今でもその言葉たちは、心に深く刺さったまま私を苦しめ続ける。

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